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麻痺などで手が使いにくい人の食事中のストレス対策ポイント3つ

麻痺などで手が使いにくい人の食事中のストレス対策ポイント3つ

脳血管の障害や病気などで体に麻痺が残り、お食事に困っているご本人やまわりの方々から、食べるときにこぼれてしまったり、飲み込みにくくてむせる、また、時間がかかり過ぎてしまうなどのお声を聞きます。そこで、食事の時間を少しでも楽しくできるポイントをご紹介します。

目次
「こぼす、むせる、時間がかかる」ってあきらめていませんか? 麻痺が食事にあたえる影響は? 食事の注意点・ストレスの原因はどこからくる? お家で気軽に取り入れられるポイント3つ 家族みんなが気持ち良く食事をできるように

「こぼす、むせる、時間がかかる」ってあきらめていませんか?

ほんの少しのことで、改善できたりすることが多く、ぜひ自分に合った方法を探して、今後の生活を楽しめるようになって頂きたいものです。

在宅で介護をされている方へのストレスも相当になりますが、介護されている高齢者の方々も、できない焦りや絶望感などのマイナスな感情を抱いてストレスを感じていらっしゃいます。あきらめてしまわずに、ご自身や、家族の対応を確認してみませんか。

麻痺が食事にあたえる影響は?

たとえば、食事に何らかの影響を及ぼすと言われているのは、麻痺、感覚障害、嚥下障害などがあります。
片麻痺の方は、片手での食事になるなどから、食べやすいものへの工夫や食事姿勢の改善が必要と考えられています。 嚥下障害も含む方は食事の形態にも注意が必要です。食べ方、飲み込み方に影響が出ると思ってよいでしょう。

食事の注意点・ストレスの原因はどこからくる?

●身体能力の低下

麻痺側の体が動かないと、片手での食事になったり、口周りの筋肉も片側のため飲み込みや咀嚼が困難になります。そのために、食べにくさが生じて食べこぼしてしまい、むせることも。

●姿勢の悪さ

姿勢が悪い、または食事の配置が悪いなどで口に運ぶまでにこぼしてしまったり、前かがみ過ぎて口に入れるときにこぼれてしまう場合があります。

●食器の使い勝手

麻痺している部分があると相当なストレスがあり、食べにくいもの。お皿が滑ってしまう、平皿では食べ物が滑り出てしまうなど、食器自体が使いにくい場合がとても多く、個人の口に合わないサイズのスプーンやフォークも同様です。

●食べにくい料理

手や口がしっかり使えてこそ噛みちぎることができます。割って食べなくてはならない大きなものや、豆などつるつる滑りやすいもの、ひじきなどのバラバラになりやすいもの、また、ひとにより刻み食は食べづらくストレスになります。

お家で気軽に取り入れられるポイント3つ

ポイント(1)料理は…

大きなものは簡単にお箸やスプーンで割れる程度のやわらかい料理で、バラバラにならない物、またはとろみをつけてバラツキを防ぐとよいでしょう。嚥下困難の場合も飲み込みやすくするため同様です。

ポイント(2)姿勢は…

椅子に座る角度が重要です。前のめりにならない距離感、どうしても後ろに倒れる場合はクッションなどで対応しましょう。麻痺側に傾きやすくなるのでクッションを挟んで注意して下さい。もちろん、テーブル近くに足をついて安定して座り、お料理をしっかり手前に配膳することも大切です。

ポイント(3)食器は…

食器の裏に滑り止めがついているものや、滑り止め効果のあるランチョンマットが有効です。また、料理をすくい取りやすいふちが上がっているものをお勧めします。

家族みんなが気持ち良く食事をできるように

食べにくさに、どうしてもイライラしてしまいがちですが、通常では気がつきにくい、食事を用意するときのちょっとした気遣いで、みんなが気持ち良く食事をできるようになります。

テーブルに滑り止めシートを置いたり、クッションを使って座り方を正常に維持する、スプーンが持ちにくければ、滑り止めシートをまいて太くしてみる等、高価な専門の食器や設備を用意することなく工夫ができます。 お料理も調理時の少しの配慮で楽しめるので、ぜひ取り入れてみて下さい。


※当コラムは、ご利用者の健康状態や医療の必要性に言及したものではありません。また、当社は、情報自身について、その内容の真偽、適格性、正確性について保証や責任を負うものではありません。

日本料理教室講師 田村佳子

日本料理教室講師田村 佳子

栄養士/調理師/和憩カルチャースペース主催。

大学で海洋水産資源の研究後、大手小売業水産担当として勤務。 水産の流通を把握してから栄養士を所得。調理師専門学校の日本料理で勤務し、日本料理の技術と知識を習得した後、独立。 2008年和憩カルチャースペースを開設し、得意の魚メインにした日本料理教室を開講している。 朝日放送「おはよう朝日です」出演、市場や企業とのタイアップレッスン、行政施設などでの教室開講など活動中。

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