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なぜ高齢者は熱中症になりやすい!?早めの予防が大切!

なぜ高齢者は熱中症になりやすい!?早めの予防が大切!

「高齢者はこまめに水分補給をするように!」とよく言われますが、のどが渇いたと思ってから飲んでいては遅いことが多く、思いのほかたくさんの水分を定期的にとる必要があります。脱水症状を起こし、熱中症にならないためにも、水分をとるタイミングや、分量、とり方などを見直してみませんか?生活の中や、食事での取り込み方など、それぞれの生活に沿ったポイントを取り入れてみてください。

目次
高齢者が一日に摂取したい水分量の目安は? 水だけではダメな理由は? 朝・昼・晩、食事で水分補給のポイントは? 水分ばかりたくさん飲めないという方は、少し手を加えてみましょう。 熱中症には、水分をしっかり頻繁にとり、暑さ対策も忘れずに。

高齢者が一日に摂取したい水分量の目安は?

高齢者が1日に必要と言われている水分摂取量は、体重1kgあたり30mlが目安。のどが渇いていなくても体重が50kgの人は1,500ml、60kgの人は1,800ml程度の水分を飲むようにしましょう。一度にたくさんとっても排出されてしまい、蓄えられないので、コップ1杯(150ml)を1日8回程度に分けて、こまめに水分をとることがおすすめです。

タイミングは、(1)起床時、(2)朝食事、(3)10時頃、(4)昼食時、(5)間食時、(6)夕食時、(7)入浴前後、(8)就寝時。これに加えて、朝・昼・夕食に汁物メニューを。

また、お出かけ、リハビリなど、汗をかきやすい活動の前後は水分補給が必須。その前後にも少し多めに水分をとるようにしましょう。

水だけではダメな理由は?

脱水症状を予防するためには、体内から失われた水分とミネラル「電解質」を補うことが大切で、経口補水液が有効と言われています。脱水症を起こしている人には、水1Lに対して食塩3g、砂糖20~40gを溶かせば、お家でも簡単に作ることができるので覚えておくとよいでしょう。
ただ、基本的には、食事バランスが整っている場合、水分補給は、水や少量のミネラルが含まれるお茶などでかまいません。

お茶や水ばかりたくさん飲めないという、水分補給の苦手な方は他の物を飲む時、以下に注意してください。

●スポーツ飲料

塩分補給ができますが、意外と糖分が多いので、飲みすぎ注意です。

●カフェインの多い紅茶・緑茶・コーヒー

覚醒作用・利尿作用のあるカフェインを多く含むため、適量で。カフェインの少ないほうじ茶や玄米茶などがおすすめです。

●アルコール

利尿作用が強く水分が体に残りにくいため、水分の補給に適しているとは言えません。

●甘いジュース

果物、炭酸飲料など、糖度が高いため、血糖値の上昇に影響することがあります。

●梅昆布茶やみそ汁

ミネラルや塩分補給におすすめですが、心臓や腎臓に持病がある場合など、飲みすぎに注意です。

●冷たい飲み物

飲み過ぎや食べ過ぎはおなかを冷やすので控えましょう。

朝・昼・晩、食事で水分補給のポイントは?

毎食、お椀に1杯のみそ汁やスープをつけて水分補給をしてほしいのですが、いつもお同じものでは、食べづらくなってしまいます。水分の多い食材や料理をうまく組み合わせて楽しみましょう。

●朝食:1日の活動が始まる朝には栄養価の高い水分補給を。

和食なら…具だくさんみそ汁、豆腐、卵豆腐、雑炊など。
洋食なら…牛乳、ヨーグルトや果物、具だくさんスープなど。

●昼食:体の代謝が高まる日中はミネラルとカロリーをしっかり補給。

和食なら…みそ汁、肉・魚料理のあんかけ、めん類など。
洋食なら…シチュー、リゾットなど。

●夕食:ゆっくり体を休めるように、むくまないように、消化がよくたんぱく質がとれて塩分を控えたもの。

和食なら…お鍋、みそ汁、お吸い物、あんかけ料理、茶碗蒸し、豆腐料理など。
洋食なら…シチュー、スープなど。

水分ばかりたくさん飲めないという方は、少し手を加えてみましょう。

水分を飲みにくい方は、とろみをつける、ゼリーするなどで、水分を固形物にして摂取すると滑りがよくなるので、のどに送り込むことが容易になります。普段飲むお茶などを、とろみを付けたり、ゼリーにして試してみてください。飲み込みやすいかたさには個人差があります。もちろん好みもありますので、これなら飲みたい!という、好きな水分補給になる物を探すのも楽しいですよ。
また、料理の水分含量を少し増やしたり、間食に水分の多い、ゼリーやかき氷、果物などを用意するなど、とりやすい方法を工夫してみてください。


熱中症には、水分をしっかり頻繁にとり、暑さ対策も忘れずに。

水分をしっかりとるには、まずどれだけ摂取できているのかを"見える化"するのがポイントです。
いつも使っているコップや湯呑み1杯あたりの容量はどれくらいか、何杯飲んだかを記録したり、1日分の飲み物のペットボトルを用意して、午前中の分、夕飯までの分、寝るまでの分、などと区切って、まずは水分の量を把握してください。それから水分をよりよくとれるように対策していくとよいでしょう。

飲み物の種類や、絶対料理に汁物をつけて!などにとらわれ過ぎず、「これなら飲める」、「おいしく楽しく食事ができる」というものを見つけられると、高齢者本人も楽になります。
高齢者にとって、水分補給は年中大切ですが、暑い夏には熱中症対策として特に重要になります。暑さ対策も忘れずに、猛暑を乗り切りましょう。

※当コラムは、ご利用者の健康状態や医療の必要性に言及したものではありません。また、当社は、情報自身について、その内容の真偽、適格性、正確性について保証や責任を負うものではありません。

日本料理教室講師 田村佳子

日本料理教室講師田村 佳子

栄養士/調理師/和憩カルチャースペース主催。

大学で海洋水産資源の研究後、大手小売業水産担当として勤務。 水産の流通を把握してから栄養士を所得。調理師専門学校の日本料理で勤務し、日本料理の技術と知識を習得した後、独立。 2008年和憩カルチャースペースを開設し、得意の魚メインにした日本料理教室を開講している。 朝日放送「おはよう朝日です」出演、市場や企業とのタイアップレッスン、行政施設などでの教室開講など活動中。

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