高齢者の方へ、感染症予防とともに気を付けてほしい「フレイル」対策

感染症予防のために外出を控えて活動量が減ったり、買い物を控えているなど、日常生活の変化を感じている方も多いのではないでしょうか。
特に高齢者は、食事量や活動量の減少による、身体的機能や認知機能が低下した「フレイル」が問題になりがちです。しかし、フレイルは早めの予防により改善することも可能です。
今回はフレイルの予防のために食生活の中で気を付けるべきポイントを紹介します。
- 目次
- 感染症を予防するための高齢者の食事のポイント 買い物を控えている状況での食生活の工夫 食材を無駄にしない!便利!美味しく栄養価アップ!役立つ食品の冷凍保存法 フレイル予防のために気を付けるポイント
感染症を予防するための高齢者の食事のポイント
感染症予防のために特別なことをする必要はありませんが、買い物がままならない時には栄養バランスが崩れがちです。バランスの良い食事こそ、免疫力を高める基本です。
1食分の目安
- 主食(ごはん、パン、麺)…1杯
- 主菜(肉、魚、卵、大豆製品)…1~2皿
- 副菜(野菜、きのこ、芋、海藻類)…2皿
上記にプラス 牛乳、乳製品を1日1杯、果物を1日1個程度。
調理をしなくてもそのまま食べられる納豆やミニトマトなどでも立派な1皿です。また、お惣菜や冷凍食品も活用しバランスを整えるようにしましょう。
(参考:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所 https://www.nibiohn.go.jp/eiken/corona/pdf/corona_japanese.pdf)
買い物を控えている状況での食生活の工夫
感染症予防のために食材の買い物の回数を控えている方もいらっしゃると思います。そんな時には乾物、缶詰、冷凍食品など保存のきくものをうまく活用し、栄養バランスが乱れないようにしましょう。
●乾物
●缶詰
●冷凍食品
食材を無駄にしない!便利!美味しく栄養価アップ!役立つ食品の冷凍保存法
生鮮食品をまとめ買いした時には冷凍保存が役立ちます。冷凍保存する場合に気を付けなければならない4つのポイントを紹介します。
(1)食材が新鮮なうちに冷凍する。
(2)食材を切る大きさはそろえ、冷凍保存袋などに入れる。
(3)できるだけ平らに空気が入らないように密閉する。
(4)1か月を目安に使用する。
例えばスーパーで購入したトレー入りの肉をそのまま冷凍保存すると、空気に触れる部分が多く劣化しやすくなります。肉は必要に応じて使う量をラップに小分けして包み、さらに冷凍保存袋で密閉し冷凍保存すると美味しく長持ちさせることができます。
また、冷凍保存のおすすめはきのこ類です。お好みのきのこをほぐし、混ぜ合わせてから冷凍保存袋に空気が入らないよう隙間なく詰め、平らくして密封します。冷凍することによりきのこの細胞が破壊され、旨味成分である「グアニル酸」が増え、栄養価も高まると言われています。平たく冷凍すると必要な分だけ折って出しやすくなりますので、炒め物やスープなど手軽にプラスでき便利です。
フレイル予防のために気を付けるポイント
フレイル予防のためには運動と栄養、両面からのアプローチが必要です。
運動面では家の中でもできる家事やエクササイズ、密にならない屋外での散歩などを心がけることで食欲増進にもつながります。
栄養面では高齢者はおにぎりやパンのみで食事を済ませるなど炭水化物に偏りがちですので、特に筋肉をつくる源となるたんぱく質が不足しないように、肉、魚、卵、豆製品などの主菜のおかずをプラスすることを心がけましょう。
また、コンビニなどで弁当やお惣菜を選ぶ上でも、品目の多いものや組み合わせを考えると良いでしょう。
地域の店舗から直接配達してくれたり、冷凍状態の宅配便で届く、栄養価計算された宅配弁当ものなどもあります。
一人暮らしの方などは精神的にも孤立しがちなため、心のケアも忘れてはいけません。
これらのポイントを感染症対策、フレイル対策の参考にしていただき、健康を維持してしましょう!
※当コラムは、ご利用者の健康状態や医療の必要性に言及したものではありません。また、当社は、情報自身について、その内容の真偽、適格性、正確性について保証や責任を負うものではありません。